04543-161004 ミラーレスカメラのダイヤル操作回転方向が「基準」になった日
iPhone 7 Plus
EOS 6Dで撮影モードをMモードにして運動会を撮影していたら、露出設定のダイヤル操作をまちがう。シャッタースピードを上げようとして下げてしまったり、その逆をしてしまったり。昔はそんなこと決してなかったのに、頻繁に逆回転してしまう。
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原因は明らか。ミラーレス系やコンパクト系と回転方向が逆だから。
ダイヤルの回転方向は右回転がプラス、左回転かマイナスというのが感性に合う。実際、それが原則。右がright(正しい・正)、左がleft(去りし)。数直線、ピアノの鍵盤、キーボードやテンキーの数字キー配列、文章を書く方向など、およそ世の中の多くのもので共通に左から右へ進む。「左が負・マイナス」「右が正・プラス」。
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機械式のフィルムカメラを使っているときは、ダイヤルには数値が刻印されていて、シャッタースピードなどの数値を下げるのが左回転、上げるのが右回転。EOSでも長年、そのような初期設定のまま使ってきました。
一方、ミラーレスカメラの場合、左に回すと暗く、右に回すと明るくなるように設定しています。つまり明るさのマイナスプラスで考えている。その場合、数値としては左に回すと絞りのF値は大きくなるし、シャッタースピードの値も大きくなる。右に回すとF値は小さく、シャッタースピードも小さくなる。
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一眼レフの場合、ダイヤルを回して変化するのは画面内の数値。ファインダの明るさは当然、変化なし。だから、回転方向が数値の増減に合っているのが妥当でした。左に回すと数値が減り、右に回すと数値が増える。
一方ミラーレスカメラの場合、ダイヤルを回すと背面モニタやEVFの画面の明るさが変化します。だから「数値」という間接的な指標をスキップして、目に見えている明るさ自体を対象として操作する思考が馴染むのです。そこで明るさのマイナスプラスに回転方向を合わせています。左回転で暗く、右回転で明るく。
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そのミラーレスと併用するから間違う。今まで、一眼レフとミラーレスとは別、と考えて、多少間違えたとしてもそれぞれ別の操作体系として使ってきましたが、今回何度か、とっさに逆回転してしまう経験を経て、統一する決心をしました。もう潮時。
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どちらに統一するか。当然、使用頻度が圧倒的に高いミラーレスです。つまり明るさのマイナスプラス。左に回すと暗く、右に回すと明るく。
数値の増減とは逆になりますが、数値は気にしない。「明るさ」をダイレクトにコントロールする思考に切り替えればいい。
これはISOのダイヤル操作とも一貫します。ISOのダイヤルも、左で暗く、右で明るくなる。
さらに、画面内に表示されている露出計の数直線の動きとも一致します。全ての回転操作系とインターフェイスが、「明るさ」という尺度の増減に統一されたのです。
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2016年10月4日。回転操作方向統一。ダイヤルの回転方向の「基準」が一眼レフからミラーレスに移行しました。数値基準から明るさ基準に。
長年の懸案に終止符が打たれて、なんだか、ほっとしました。
〈写真は成蹊大学「こみちカフェ」のプチパンをiPhone 7 Plusで〉
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By 塩澤一洋, Kazuhiro Shiozawa on October 8, 2016.
Exported from Medium on May 2, 2017.